安楽椅子のモノローグ

完全なる頭でっかちを目指す

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

フラジャイル

医療漫画と言えば、『ブラックジャック』、『スーパードクターK』、『ゴッドハンド輝』、『医龍』などこれまでにも数々の名作はあった。これらの主人公はすべて外科医である。ふつう「外科」と単純にいえば「消化器外科」を指す場合が多いが、これらの主人公…

独物語ーたぶんその4

最近(確か11月21日)のほぼ日「今日のダーリン」で糸井重里さんが、自分はずっと新人だったということを書かれていた。 「今日のダーリン」というのは、糸井重里らしさがすごく出ていて、文章はすごく平易で柔らかいのだけれど、そこで述べられていることは…

メフィスト賞の軌跡―その11 髙里椎奈

Zu Ende sehen, Zu Ende denken 【あらすじ】美男探偵3人組?いいえ実は○×△□です!見たところ20代後半の爽やかな青年・座木(くらき・通称ザギ)、茶髪のハイティーン超美形少年・秋、元気一杯な赤毛の男の子リベザル。不思議な組み合わせの3人が営む深山木(ふか…

メフィスト賞の軌跡―その10 中島望

正義なき力は無能なり、力なき正義もまた無能なり。 悪の華が咲き乱れる荒廃しきった高校へ転校した少年、逢川総二(あいかわそうじ)は、あの“極真”の達人だった!VS.中国拳法、ボクシング、少林寺拳法、柔道、空手、剣道。激闘は限界を超えて加速する!第1…

メフィスト賞の軌跡―その9 高田祟史

ある型のウイルスなどに至っては写真も無ければ、当然その姿を見たという人間はいない。しかし、その存在を疑っている科学者もいない上に、治療薬まで用意されている。この現実はどうだ? こちらの方がよほど怪異だ。 百人一首カルタのコレクターとして有名…

メフィスト賞の軌跡―その8 浅暮三文

しかしな、ダブェストンの郵便配達は男の中の男の仕事さ。素人は郵便を出しに行くまでに迷って野垂れ死にしてしまう奴もいる。たまに向こう見ずな馬鹿が郵便泥棒をたくらむが、大抵、野ざらしの骸骨さ。 タニアを見かけませんか。僕の彼女でモデルなんですけ…

量子コンピュータとは何か―理解不能の海を漂う

量子力学を初めて学んだとき、人はその理論の示す「わけのわからなさ」に強い違和感を覚える。量子というものの特異な振る舞いを受け入れることができるかどうかは、量子力学を制覇する(制覇できたといえる人間が何人いるだろう?)ためのまず最初の壁であ…

メフィスト賞の軌跡―その7 新堂冬樹

ゴードン・ドライ・ジンもロンリコ・ホワイトも、洒落たカクテルにしては貰えず、私に生(き)のまま飲まれていた。今度はヘルメス・アブサンが、消毒液の代わりにさせられようとしていた。 【あらすじ】 債務者への過酷な徴収から「悪魔」と呼ばれた街金融…

メフィスト賞の軌跡―その6 積木鏡介

革製の黒い乗馬靴、黒い胴着、黒い頸布、それに黒いカウボーイハット――黒尽くめの男だ。骨張った頬に、冷酷で残忍そうな細い目(どこかで見たような顔だ)。そして腰に巻かれたガンベルト!(西部劇のカウボーイ、いや、ガンマン?)唐突に、男の嗄れた濁声…

非線形科学―同期する世界

「分解し、総合する」一辺倒ではない科学のありかたが可能なことは、もっと広く知られてよいと思います。それは分解することによって失われる貴重なものをいつくしむような科学です。 「全体は部分の総和からなる」という文章に、不信感を抱く人はいないだろ…

稲川淳二の恐怖がたり―僕の真冬の風物詩

ヤダなー、怖いなー 気がついたら今年も、もう終わりかけで、年々、年の巡るスピードが速くなっていくのを感じる。もうすぐ秋が終わり、冬がやってくる。冬といえば怖い話だ。寒い季節にさらに寒気を増すために、僕は怖い話を探し求める。最近では、年中かき…

ぼぎわんが、来る―こんなの来たらぜったい嫌

それが来たら、絶対に答えたり、入れたらあかんて―― 【あらすじ】幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。正体不明の噛み傷を負った後輩は、入…